一人暮らしでペットを飼っている人にとって、孤独死後のペットの行く末は深刻な問題です。現在は健康でも、将来自分に万が一のことがあった場合を考えると、不安に感じる人も少なくないでしょう。本記事では、孤独死した場合にペットがどうなるのかを詳しく解説し、生前にできる対策についても紹介します。ぜひ参考にしてください。
高齢者の孤独死の現状
警視庁の発表によると、2024年には一人暮らしの自宅で亡くなった高齢者が約5万8,000人に上ることが報告されています。過去のデータと比較すると、自宅で孤独死する高齢者は年々増加しており、今後もさらに増えると考えられています。孤独死の背景には、社会的な孤立、健康問題、経済的な事情などさまざまな要因が複合的に関わっています。とくに一人暮らしの高齢者がペットを飼っている場合、飼い主が孤独死してしまうと、ペットも十分な世話を受けられず命の危険にさらされることがあります。そのため、孤独死のリスクに対して当事者意識をもち、早い段階から自分の死後のペットの対応について考えておくことが非常に重要です。
たとえ現在健康であっても、予期せぬ事故や病気で孤独死が起きる可能性はゼロではありません。ペットの命を守るためには、信頼できる引き取り先を決めたり、必要な情報をまとめたり、法的な手続きを整えるなど、生前からの具体的な準備を進めておくことが求められます。これにより、飼い主が亡くなったあともペットが安心して生活できる環境を確保することができます。
飼い主が孤独死してしまった場合のペットの処遇
飼い主が孤独死した場合、ペットの扱いについて考えることは、ペットと暮らす人にとって避けて通れない問題です。発見が遅れると、室内で飼われているペットも一緒に亡くなった状態で見つかることがあります。室内飼いのペットは自力で外に出ることができず、飼い主から餌や水が与えられなければ生き延びることができません。そのため、孤独死の際にペットに負担をかけないためには、あらかじめ世話を任せられる相手を決めておくことが非常に重要です。ペットが生きている場合
飼い主が孤独死したものの、発見が早くペットが生きている場合、通常は遺族に連絡が行き、遺族がペットの今後について判断します。親族がいない場合や連絡がつかない場合には、自治体や保健所、動物愛護センターがペットを引き取ることがあります。一人暮らしの飼い主が孤独死した場合、生きた状態でペットを救出できることは幸運であり、発見が遅れると餌や水が尽きてペットが亡くなってしまうケースも少なくありません。自身が孤独死した際にペットの命を守るためには、元気なうちから十分な準備をしておくことが大切です。
ペットも亡くなっている場合
飼い主と一緒にペットも亡くなっていた場合は、特殊清掃業者が現場を整理したあと、ペット霊園で埋葬されることがあります。また、自治体がペットの遺体を引き取り、供養する場合もあります。特殊清掃の有無によって、ペットの遺体の扱いが変わることがあります。
孤独死する前にペットのためにできる対策とは
孤独死する前に、ペットのためにできる準備はいくつかあります。ペットの情報をまとめたり、引き取り先を決めたり、死後事務委任契約を結んだりすることです。生前にこうした準備を行うことで、飼い主の死後もペットが安心して生活できる環境を整えることができます。何も対策をせずに孤独死を迎えると、ペットの発見が遅れたり、残された親族間で世話を巡るトラブルが起きたりする可能性があるため注意が必要です。ペットの情報をまとめておく
まず、今すぐできる対策としてペットの情報をまとめておくことが挙げられます。自分だけが世話をしているペットの情報は、ほかの人にはわからないことが多いため、年齢や犬種、生年月日、かかりつけの病院、病歴や手術歴、ワクチン接種歴、ペット関連書類の保管場所などをすべてノートや紙にまとめておくと安心です。まとめ方に決まりはないので、自分が管理しやすい方法で作成すればよく、エンディングノートを作る際には、ペット専用のページを設けて情報をまとめておくと、死後にほかの人が情報を見つけやすくなります。
引き取り先を決めておく
現在、自分ひとりでペットの世話をしている場合は、自分が亡くなったあとに世話をしてくれる人をあらかじめ決めておくことが重要です。頼れる親族や友人がいる場合は、事前に相談して了承を得ておくと安心です。引き取り先を決めておくことで、死後にペットの引き取り手をめぐるトラブルを防ぐことができます。
死後事務委任契約を結ぶ
引き取り先が決まったら、死後事務委任契約を結んでおくことをおすすめします。死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後に発生する各種事務作業を特定の相手に委任できる契約で、法的な拘束力があります。この契約でペットの世話について取り決めておくと、死後にペットが路頭に迷う不安を大きく減らすことができます。口約束や遺言で頼む方法もありますが、遺言には法的な拘束力がないため、死後事務委任契約のほうがより確実にペットの安全を確保できます。